軸受の構成部品及び関連製品

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軸受の構成部品及び関連部品として、玉、ころ、保持器、プランマブロック、アダプタ、止め輪、 シール及びシールドがあります。

・玉(Balls)  転がり軸受の転動体の一つで、軌道面と点で接触しながら回転します。主に高炭素クロム軸受鋼(SUJ2)で作られ、鋼球と呼ばれています。その他の材料としてはステンレス鋼、耐熱鋼、プラスチックス、セラミックスなどが使われています。 玉を使った軸受は、軽荷重及び高速回転に適しており、エネルギーロスが少なく、あらゆる産業機械、輸送機械、OA機器などの回転部分に使用されています。
 
・ころ(Rollers)
円筒ころ
円すいころ
球面ころ
針状ころ
 転がり軸受の転動体の一つで、軌道面と線で線接触しながら回転します。形状により円筒ころ、円すいころ、たる状ころ、針状ころに大別されています。重荷重に適しており、材料は高炭素クロム軸受鋼の他、用途によりステンレス鋼、耐熱鋼などが使われています。
 
・保持器(Cages)  保持器は、転動体が軸受から外れることを防ぐとともに、軸受の中で転動体を等間隔に保持して転動体同士の接触を防ぎ、高速回転を助ける役割を持っています。保持器には、打抜き保持器(プレス加工で作った保持器)、もみ抜き保持器(削り加工で作った保持器)及び成形保持器(射出成形などで作った保持器)などがあります。打抜き保持器は主に鋼板で作られます。もみ抜き保持器は、主に銅合金で作られますが、軽合金なども使われています。近年、プラスチックを使用した成形保持器も多く使用されています。
 
・プランマブロック
(Plummer blocks)
 プランマブロックは取付脚のある軸受箱で、ピローブロックとも呼ばれています。二つ割形と一体形があり、前者は取扱いが容易で、グリース潤滑で用いる事が多く、比較的低速・軽荷重用に適しています。 後者は取付け・取外しは少し面倒ですが、前者より、高速・高荷重用に適しています。主に鋳鉄製で、用途により鋳鋼製もあります。
 
・アダプタ(Adapters)  アダプタはアダプタスリーブ、ナット、座金(又は止め金)を組合わせたものです。内径がテーパ穴の軸受を円筒状の軸外径面に取り付けるために用いられます。比較的正確な取付け精度が得られて取付け作業が容易になります。
 
・止め輪(Locating snap rings)  主として標準形の深溝玉軸受の外径面に設けられた輪溝に取り付けられ、軸受の軸方向の位置決めのために使われます。この止め輪付き軸受は、図のようにハウジングの構造を簡単にする事ができ、自動車のトランスミッションなどに多く用いられています。 材質は硬鋼線材(SW B又はSW C)で、通常その表面は防錆処理を行っています。
 
・シール(Seals)
・シールド(Shields)
 潤滑剤の軸受内部からの漏れ又は軸受外部からの異物の侵入を防ぐための環状の部品です。シールは通常、心金入りゴム製で、深溝玉軸受などの外輪の側面に取り付けられます。 シールドは通常、金属板をプレス加工した密封用キャップで、深溝玉軸受などの外輪に取り付けられ、内輪とは非接触で、狭いすきまをもっています。